採用担当が退職した直後にやるべき7つのこと(優先順位つき)
採用担当が退職したとき、多くの会社が最初に着手するのは「後任を探すこと」です。しかしこれは順番として最後です。後任が決まるまでには早くても2〜3ヶ月かかり、その間に失われるものの方が大きいからです。
先に守るべきものは、すでに応募している候補者と、払い続けている媒体費です。以下は、実際に手が止まる順番に沿った優先順位です。
1. 進行中の応募者を洗い出す(当日)
最優先です。応募者は返信が来なければ他社の選考に移り、数日で意思決定を終えてしまいます。そして一度離れた応募者は、後から連絡しても戻ってきません。
やることは単純です。
- 各媒体の管理画面で「未対応」「選考中」のステータスを全件確認する
- 最終連絡日が古い順に並べる
- 面接日程が入っていたが流れているものを特定する
前任者の個人メールや個人携帯でやりとりしていた場合、この情報は管理画面に残っていません。退職前であれば、この一覧だけは必ず引き出してください。
2. 求人媒体の課金を止める判断をする(2〜3日以内)
求人媒体への課金は、担当者がいなくてもそのまま続きます。運用されていない求人に日額課金が発生し続けている状態は、誰も気づかないまま数ヶ月続くことがあります。
- どの媒体と契約しているか(請求書・クレジットカード明細から逆算する)
- 課金形態(掲載課金/クリック課金/応募課金)
- 自動更新の有無と、次回更新日
クリック課金型は特に危険です。原稿が古いままクリックだけ発生し、応募につながらない状態で予算を消費します。運用できないなら、いったん停止するのが正しい判断です。
3. 管理画面のログイン情報を回収する(退職前が絶対)
退職後に最も詰まるのがここです。管理画面が前任者の会社メールに紐づいている場合、アカウントを削除するとログインできなくなります。二要素認証が前任者の個人携帯に設定されているケースも珍しくありません。
- 各媒体の管理画面URL・ID・パスワード
- 認証に使っているメールアドレスと電話番号
- 媒体の営業担当者の連絡先
メールアドレスは退職後すぐに削除せず、転送設定に切り替えてください。 削除してしまうと、パスワード再発行の経路が閉じます。
4. 選考基準を言語化する(1週間以内)
「この人はうちに合う」という判断が前任者の頭の中にしかない場合、選考が再開できません。書面が残っていないことがほとんどなので、面接に同席していた現場責任者に聞き取るのが現実的です。
- 過去に採用した人/見送った人の理由
- 現場が実際に困っている条件(勤務時間、体力、資格、通勤距離)
- 譲れない条件と、譲れる条件の切り分け
ここを曖昧にしたまま再開すると、現場と食い違って再び止まります。
5. 内定者・入社予定者に連絡する(1週間以内)
内定を出したあとの連絡が途絶えるのは、辞退の直接的な原因になります。担当者が変わったこと自体は問題ではなく、連絡が来ないことが問題です。
「担当が変わりました。入社日は予定どおりです」という一報だけで、辞退率は明確に変わります。
6. 求人原稿を現状に合わせて直す(2週間以内)
前任者が書いた原稿は、募集条件が古くなっていることがあります。すでに埋まった職種の求人が出ていたり、変更された給与レンジのままだったりします。
原稿の刷新は、後述の後任採用よりも先に効果が出ます。同じ媒体費でも応募数が変わるからです。
7. 後任の採用に着手する(ここでようやく)
ここまで終えてから着手します。そして後任の要件は、採用担当の経験者に限定しないことを強く推奨します。
採用担当の経験者は市場に少なく、採用単価も上がります。一方で、事務・総務の経験がある人は母集団が大きく、育成すれば十分に回せるようになります。詳しくは採用担当の後任を人材紹介で採ると総額いくらかかるかで費用を比較しています。
順番を間違えると、費用だけが増えます
よくある失敗は、1〜3を飛ばして7から始めることです。後任が決まるまでの2〜3ヶ月のあいだに応募者が全員離れ、媒体費だけが消費され、後任が入社した時点で「一から集め直す」状態になります。
順番を守れば、後任が入る前に採用は再開できます。逆に言えば、後任がいなくても採用は動かせます。
当社では、この1〜6を代行しながら7の後任採用まで進める採用担当引き継ぎ代行を提供しています。媒体アカウント・契約内容・進行中の応募者を洗い出す「採用ストップ診断」までは無料なので、まず現状の棚卸しだけ受け取っていただくこともできます。